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アンナ子くんについて

  • 2025年7月27日(日)
  • シロイルカ
  • シロイルカ出産

アンナ子の状況についてご心配をおかけしておりますこと、お詫びいたします。

アンナ子に対してたくさんの激励のお言葉をいただき、ありがとうございます。

 

お伝えできる範囲ではありますが、これまでの経過をお伝えします。

 

生まれてからこれまで、

全く何の心配ごともなく健やかに穏やかに成長してくれていたアンナ子ですが、

7月10日ごろから調子が思わしくないようすが続いています。

いつものような活発さがなかったりしていたことも心配でしたが、

なにより、授乳が全くみられなくなってしまったことが問題でした。

自然界でのシロイルカの授乳期間はおよそ2年間といわれています。

アンナ子はすでに餌付けが完了しており魚(シシャモ・ニシン)を食べることができていますが、

早いうちから魚を食べてトレーナーと共に体温測定や採血などの必要な健康管理に関する

種目などのトレーニングを進めつつも、自然に離乳するまでは母子に任せる。

というスタンスでこれまでやってきていました。

そのため、魚を食べているといってもその量は微々たるもので、

栄養源のほとんどは母獣(アンナ)からの母乳でした。

その授乳がなくなってしまったということは、

アンナ子は栄養源のほとんどを摂取できなくなるというわけです。

これまで少しずつしか食べていなかった魚をいきなり母乳量と同等のぶん食べるというのは、

胃腸の消化能力などから考えても、難しいのです。

 

というわけで、足りないぶんの栄養を補いながら、

消化状態も検査・確認する必要があります。

毎日、アクアスが閉館したあとの夕方~夜にかけて、

アンナ母子が過ごすメインプールの水を膝丈まで落水し、アンナ子にミルクや魚を与えました。

大きなプールのため落水に2時間以上かかりますし、

アンナ子は子獣といえども推定200㎏以上あるため暴れて双方ケガをしてしまわないよう、

数人がかりで保定をして栄養補給や各種の検査を行いました。

さらに水が溜まるまでに2時間以上。

このようなことを2週間ほど続けましたが、動物にも人にも負担のかかることでした。

 

授乳が再開する望みを消したくはなかったんですが、

アンナもアンナ子も授乳しそうは気配はまったくなく…。

 

熟考した結果、「アンナ子を、ホールディングプールに移動する」

という決断をしました。

可動式の昇降床付きのプールのため、落水をせずとも水深を浅くすることができ、

閉館後といわず1日に何度でもアンナ子に必要な栄養補給ができ、

状態を評価する検査もじゅうぶんにできます。

また、こちらのプールはアリ子がずっと過ごしている場所です。

ナスチャとの同居練習が難航していたアリ子は、

アンナ子との突然の同居を受け入れられるのか?という懸念もありました。

 

しかし、現在もっとも優先すべきはアンナ子の回復。

というわけで、授乳はいったん望めなくなってしまいますし、

お客さまからご覧いただけなくなってしまいますが、

アンナ子をホールディングプールへと移動しました。

 

移動してから3日ほどは、アリ子も警戒しているようすでしたし、

アンナ子もアンナの過ごす隣のプールの前に張り付くようすがありましたが、

4日目以降からだんだんと

2頭が互いに近づいたり触れてみたりというようすが見られるようになってきました。

 

現状はこのような感じです。

今後はきっと1日1日大きな変化があると思います。

これを良い変化にできるよう、取り組んでいきますので、

また進展などお伝えできることがあればお知らせしますね。

 

 

*写真*

 

昨日①:アリ子はまだアンナ子にビビっているのに

アンナ子がグイグイきてアリ子がスタッフに助けを求める図

 

昨日②:アリ子は断固拒否なのにアンナ子が下からつついてくる

 

昨日③:②のときのアリ子の顔

 

今日①:だいぶ距離が縮まってきた

 

今日②アリ子からもアンナ子へ接近

 

 

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