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シロイルカ
アーリャ出産の記録
2009.08.16 - シロイルカ
8月3日未明に出産したアーリャの記録を、このブログにも書き残しておきたいと思います。
実は、8月3日からさかのぼること13日、7月21日より、アーリャの出産にむけて飼育係による24時間観察を始めていました。
出産が近くなってくると、その兆候がいくつか現れるのですが、アーリャの場合には、徐々に体温が下がり始め、乳腺もぐんと発達し、乳首も今までよりさらに突出、搾乳のトレーニングでは白いミルクの前段階と思われる黄色透明の液体が乳首から出るのを確認しました。
そして、8月1日、アーリャが急に餌の選り好みをし始め、シシャモを吐き出すようなことがありました。子宮の収縮もあるのか、お腹もパンパンにはっていたので、もういつ生まれてもおかしくありません。
8月2日、アーリャの食欲ががたんと落ち、通常食べている量の半分程度しか食べなかったため、出産はもう間近と判断しました。
その晩、22時37分、24時間観察をしていたスタッフがアーリャの破水を確認、アクアス関係者総員に電話連絡が入りました。
23時過ぎにシロイルカプール観覧席に出産記録・介助のスタッフ総勢約25名が集まり、最後の打ち合わせを行いました。
アーリャは、破水後、落ち着かない様子で遊泳したり、浮かんで休んだりしていましたが、その間にも生殖孔が大きく開き、広がるのが観察でき、日が変わって2時1分、ついに仔イルカの尾びれが出てきました。
尾びれが出た瞬間、見守るスタッフからも思わずもれた小さな歓声があがりました。(観察中は、連絡を妨げないよう、大きな声を出さない約束になっていたのに、やっぱり思わず出ちゃいますね、声が。)
その後、アーリャがいきむたびに、仔イルカの尾柄や胴体が見え隠れするものの、なかなか出そうにはありません。
あまり時間が経過し過ぎると、アーリャも疲れてしまうし、仔イルカの安否も心配になります。
ですが、尾びれが出てしばらくすると、その尾びれがぴくぴくと動くのが確認でき、仔イルカがその時点ではしっかり生きていると分かりました。尾びれの動きは、徐々に大きくなり、2時間が経過したころには、ぶんぶんと力強く振られる様子も観察され、私達を安心させました。
仔イルカの胴体が、出たり引っ込んだりしながらも徐々に出てくる部分が大きくなってきたと思ったそのとき、3時49分、アーリャのいきみと同時に仔イルカも体を大きくくねらすようにして、とうとう出産となりました。同時に、臍帯も引きちぎれて、仔イルカ側の臍帯からとアーリャの生殖溝から大量の出血です。(正常です。)
わたしも、その瞬間、「出た!出ました!!」とテンションが上がりましたが、これで出産の成功、終了ではありません。仔イルカが独立して生きていく試練がここから始まるのですから、喜んでばかりもいられず、緊張もさらに高まりました。
出産後、仔イルカは、ぎこちない泳ぎながらもまっすぐに水面を目指し、壁にぶつからないように介助しているスタッフの目の前で初めての呼吸を「パフッ」としたそうです。わたしは、アクリルガラス越しに観察していたので、その感動シーンは生では見れませんでしたが、後でビデオをよくよく見ましたよ。仔イルカが一つ目の試練を乗り切った瞬間ともいえる初呼吸は、やっぱり感動的でした★
その後、少し落ち着いてきた母獣のアーリャと仔イルカ、それに妊娠イルカのアンナも合流して、3頭でしばらく泳いでいました。
仔イルカはアーリャの背中に乗せてもらいながら、徐々に泳ぎが力強くなってくるように見えました。
アーリャも昼までには後産を娩出し、 ようやく無事、出産を終え、まずは第一段階をクリアしたとみんなでほっとしました。
アーリャのこのお産にかかった時間は平均的で、初めてにしては安産だったのではないかと考えています。
仔イルカの生きていくための試練は始まったばかりで、スタッフもまだ24時間気を抜かずに見守り続けていますが、今回、まずはここまでのご報告と、今まで応援いただきました皆様へのお礼をと思い、書いています。
皆様、あたたかいご声援をありがとうございました。
今後の仔イルカに、母アーリャに、そしてまもなく出産予定のアンナにも引き続き応援をよろしくお願いいたします。
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出産準備のため、現在までシロイルカプールを閉鎖させていただいておりましたが、今後も引き続き、アンナの出産に向け、またアーリャと仔イルカの育児環境を落ち着いたものとするため、閉鎖を続けさせていただきます。
皆様には、多大なご迷惑をおかけいたしますが、どうぞご理解とご協力をお願いいたします。
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あれから2か月 ~アシカのニコは2歳に~
臨時休館中のアクアス
アシカアザラシパフォーマンス復帰まで…
お久しぶりです
ありがとう☆8000日
おかえり