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シロイルカ

ナスチャの出産記録 最後に

2011.09.08 - シロイルカ

2011年6月30日、通常の妊娠期間14~16ヶ月のところ、12ヶ月半で出産を迎えてしまったシロイルカのナスチャ。

「ナスチャの出産記録 その一」

「ナスチャの出産記録 その二」

でブログでの記録を終わりにしようと思っていたのですが、生まれた赤ちゃんのことを少し紹介し、また、ナスチャの回復の状況を最後にお知らせするべきではないかと思い直し、この記事を書いています。

まずは、スタッフの介助で誕生したナスチャの赤ちゃん、ナス仔ちゃんですが、出産の途中で、見た目から通常よりとても小さいこと、それに生殖溝からメスと分かっていました。

取り上げて、よく観察すると

体長 134cm (通常は160cm前後)

体重 29.4kg (通常は60~80kg程度)

と、本当に小さすぎる体だったことが判明しました。

そして、メスであることも再確認しました。

実は、エコー検査で、誕生前にメスである可能性が高いと判断していて、実際にメスだったことで、わたしvetにとっては、大変よい勉強となりました。

今は、これからのシロイルカの繁殖に役立てるため、早産の原因や、12ヶ月半での体の各部の発達具合を探っています。

次に、お母さんのナスチャですが、今では完全に回復し、絶好調の様子です。

産後しばらくは、餌なんて見たくもないといわんばかりに、餌を食べることを拒否していましたが、今では、以前と同様にトレーナーに向かって鳴いて、餌を要求しています。

今までに経験した2例の出産では、餌を食べない期間はこんなに長くなかったので、前例と違うナスチャのことをとても心配してきた担当のスタッフにもようやく笑みが戻り、トレーニングにも力が入ります。

本館シロイルカプール、ナスチャの展示はすでに再開しておりますが、残念ながら、まだパフォーマンスは行っておりません。

これから、毎日トレーニングに励み、がんばりますので、いましばらく、シロイルカパフォーマンスの再開をお待ちください。

ナスチャも、体調万全で、練習をがんばります!

そして、最後の最後に、ナス仔ちゃんを。

いつまでも忘れないからね。